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厳選された至福の1杯いかがですか?

これからの台風 どうなる? 最新の研究からわかった情報

 

いらっしゃいませ!
今日もいいもの用意しときましたよ!

 

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昨年度の台風はかなりひどいものでしたが、今年もかなりひどかったですね。

また来年もこんな台風が来るのでしょうか? それとももう少しマシになるのでしょうか? 今日は海外論文から今後の台風について考えていきたいと思います。

 

そもそも台風ってなに?

台風ってそもそも何か知っていますか?

台風というのは熱帯低気圧です。

といっても、すべての熱帯低気圧が台風と呼ばれるわけではなく、条件があります。

それは北太平洋に存在すること、そして最大風速が17.2m以上であることです。

 

実はまだなぜ台風が発生するのかはよくわかっていないそうです。

最有力な説は偏東風波動説というものです。まず、赤道で温められた空気が北へ行きます。そして、その空気が下降します。こうして生まれた高気圧から赤道に向かって吹く風がコリオリの力を受けてうねるそうです。これが熱帯低気圧に変わるのではないかと考えられてるそうです。

 

どのように発達するかはかなりわかっているそうです。いろいろややこしいので簡単に説明させてもらいます。

空気が上昇すると水蒸気が水に変化します。このときに熱を放出します。

そして、水が抜けて、温められ、軽くなった空気は上昇します。

このとき、地上付近では水蒸気をふんだんに含んだ空気が上昇し、同じように熱を出します。

その結果、台風はどんどんと熱(エネルギー)を受け取ることになり、強くなっていきます。

 

とりあえず、台風についてはこの辺にしておいて、本編に入りましょうか。

 

このままいくと台風は減る

参考文献によると、地球温暖化の影響を考慮すると今後台風の頻度自体はこれまでと変化しないか、減少するかと考えられています。

増えるわけではなく、どちらかと言えば減るんですね。

ただ、あまりこの予想は確実ではないようです。というのも、気象現象には様々な原因があり、シミュレーションがとても難しいようです。ここ数十年の海水温の変動が複雑だということが一番の原因だそうです。

ただ、現状わかっていることや傾向を考えると世界的に見て6~34%減少するのではないかと予想されています。

地球温暖化で温度上がってたりするのにそうなのかと少し驚きました。

 

ただ、パワーはどんどん強くなる

数が減ってうれしいなとか思っていましたが、強さはどんどん増していくようです。

例えば、中心から半径100㎞内では降水量はおよそ20%増加するようです。

2100年までに台風の強さはおおよそ2~11%強くなると考えられています。

2~11%と聞くとそんなにかなと感じてしまいますが、風の強さが今よりも10%増とか考えると結構被害のレベルが変わってきそうな気がします。

 

総合して考えるとかなり危なくなる

これまで書いてきたように頻度は減りますが、強くなるということが現在予想されています。

となると、結局被害は大きくなるのでしょうか?小さくなるのでしょうか?

上に書いた二つの予想やそのほかのデータから考えると、カテゴリー4,5クラスの台風の頻度はおよそ20%増加すると考えられています。

カテゴリー4,5といった台風はここ最近日本に大きな被害をもたらしている台風ぐらいのレベルです。あの台風の頻度が20%増加するということです。

今年、2度そのクラスの台風が来ました。被害はとても大きかったです。ただ、20%も頻度が上がるとすると、3回やってくる年もきっと出てくるはずです。

こう考えると、今までよりも被害は大きくなるのではないかと思います。

 

より具体的なデータを見てみよう

日本の方の研究も見つけたのでそちらの方の研究も書いていければと思います。

1985~2015の台風と海水温の関係についてです。

この30年間を10年ずつの期間に分けると台風の発生回数は283,236,222と減少しています。

その時の海水温は28.3℃,28.4℃,28.6℃とどんどん上昇しています。

上述の通り、やはり海水温が上昇していくと頻度は下がっていますね。

海外のシミュレーションは論文内では自信が無いみたいなことをかいていましたが、かなり正確なのかもしれません。

 

さらに広範囲に被害が広がるのでは?

ここからはあくまで僕の予想なのでソースはありません。

まず、そもそも大きくて強い台風が増えるので広範囲で台風の被害が出ることは簡単に予想ができます。

ただ、もう一つの可能性があります。

日本に上陸せずに対馬海峡を通過して日本海南部に入ったときや日本に上陸してそのまま日本海南部に入った場合の話です。

このとき日本海南部の海水温が26℃以上の場合、台風は再発達します。こうして強くなった台風は普段は台風の被害があまりでない東北や北海道といった地域に再上陸するかもしれません。その場合、慣れていないこともあり大きな被害が出る可能性があります。

海水温が上昇している現在において、日本海南部の海水温が26度以上になっている可能性はとても高いです。

このことを考えるとより高い頻度で東北や北海道にも被害が出そうです。

 

今後、どうやって対応していけばいいのか

研究から言えることは今後被害はどんどん深刻にどんどん広範囲にということが予想されます。

これからの被害に備えてどのように水害を防ぐか、どのように安全に避難するかを考えていくことが極めて重要です。

避難所の充実、堤防の補強などは必須でしょう。

そもそもの危険を減らすということも重要です。

例えば、去年のJR西日本の英断(台風に備えて広範囲で計画運休)から、多くの公共交通機関が計画運休を取るようになりました。そのおかげか、会社が休みになったり、イベントが延期になったりと多くの人が安全な行動をとるようになりました。

このように多くの人が協力していく必要がありますね。

 

ではではこの辺で。

 

 

参考文献

https://www.researchgate.net/publication/42757757_Tropical_Cyclones_and_Climate_Change

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jinnavi/200/0/200_61/_pdf/-char/ja

https://dspace.mit.edu/handle/1721.1/62558

http://www.mri-jma.go.jp/Dep/ty/IND/IND_wada/TyphoonSST.html