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高級かき氷はなぜキーンと来ない? 化学的根拠がしっかりあった!

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いらっしゃいませ!
今日もいいもの用意しときましたよ!

 

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 夏が終わりましたね…… といっても、まだまだ暑い日が続きそうですけどね。小学校の運動会とかきっと暑すぎて地獄だろうなと思います笑 

 さて、今日は暑い日に食べたくなるかき氷についてのお話です。ここ最近はやっている天然氷のかき氷がなぜキーンと来ないのかに迫ります!

 

 

そもそもキーンとするのはなぜ?

 実はあの症状にはしっかりと名前があります。アイスクリーム頭痛です。とはいって実はまだ原因はそれほどわかっていないようです。冷たいことが原因で胃の神経が応答してるという説や冷え過ぎに対して体が冷えないように血管が拡張したりしているなどなど。少なくとも明らかなのは、冷たいことが原因ということでしょうか。

 

どうして天然氷はキーンとしない?

 これは実は多くの人が知っている事実からとっても簡単に説明することができます。少しづつ説明していきます。

天然の氷と人工の氷の違い

 天然の氷も人工の氷も一緒だろうと思う人が多いと思いますが、実はある点がかなり異なっています。水が氷になるスピードです。天然の氷の場合、かなりの量の水を氷にするため全体が凍るのにはかなりの時間を費やします。それに対して、人工の氷の場合、それほどの量を一気に固めることはあまりなかったり、機械が発展していることからかなり高速で氷に変わっていきます。

 氷に変化するスピードが違うだけでそれがどうしたんだという人も多いでしょう。このスピードの差により氷に含まれる不純物の量が大きく異なっていきます。速く固まってしまった場合、不純物はかなり多くなってしまいます。この時不純物というのは水道管から溶けた金属や殺菌するときに使われている薬品などです。それに対して天然の氷はゆっくりと固まっていくため不純物はかなり少なくなります。

ここから先は読み飛ばしてOK

    少し参考までに読んでほしいのですが、再結晶という言葉を高校化学で聞いたことのある人も多いと思います。再結晶という方法は高純度の物質を手に入れる方法の一つです。再結晶法は各物質の溶解度の違いによりほしいものといらないものを分けるというものでした。温度を下げると物質の溶解度が次第に下がっていき、結晶として現れます。温度変化による溶解度変化は物質によって異なっており、上手に温度を下げておけば目的のものだけを得ることができます。とても賢い方法ですよね。この時、ゆっくりと冷やすことで不純物が減るという話を聞いたことがあると思います。これは急激に冷やすと不純物も結晶化してしまうということや結晶と結晶の間に不純物が挟まった状態でどんどん結晶化が進むため、ゆっくりと冷やしたほうが不純物が減るということでした。

 今回の氷の場合も同様です。ゆっくりと冷やすことで氷の不純物が減っていくというわけですね。まあ、だからどうしたという人も多いでしょうけど、ここから謎が解けるんでもうちょっと我慢してください。

 

不純物の量は融点に影響する

 さて、上では氷の作り方で不純物が含まれたり、含まれなかったりするよという話をさせてもらいました。ただ、一番最初に書いている通り、アイスクリーム頭痛の原因は不純物ではなく、温度のはずでした。いったい何が関係しているのでしょうか。

 ここで少し話を変えましょう。皆さんは氷に塩をかけるとどうなるか知っていますか? めちゃめちゃ冷たい水になりますよね。ふと思ったことはありませんか?どうしてめちゃめちゃ冷たいにも関わらず、この水は凍らないんだろうって。実際、あの水は氷の融解熱(わからない人は氷が水になる時に起きるエネルギー変化と思ってもらえばいいです。)により-10℃とかのレベルで下がっています。でも、氷は溶けて水の状態です。おかしな話だと思いませんか?

 氷に塩をかけると0℃以下にも関わらず水になる。これは凝固点降下ということが影響しています。一般に液体に何かを溶かした場合、液体から固体になる温度=固体が液体になる温度は低くなります。これを凝固点降下と呼びます。つまり、今回の場合は塩が入った水は0℃よりも低い温度で氷になるということです。逆に言えば、0度にならなくても水になってしまうとも言えますね。

ここから先は読み飛ばしてもOK

 ここも参考までに。凝固点降下は高校化学ではちらっと出てくるはずです。原理はちょっと難しいです。純物質に何かを加えると、系のエントロピーが増大します。その結果、液相の化学ポテンシャルが低下します。この低下により、液相の化学ポテンシャルは純物質の時よりも低い温度で固相の化学ポテンシャルと一致することになります。そのため凝固点が下がってしまうのです。と、まあ、専門的な言葉だらけで意味わからんという人が多いと思います。正確ではないのですが、よく言われいる簡単な説明も書いておきます。要は水同士が固まりたいのに邪魔ものが多すぎて水たちが出会うことができなくなってしまうからという風によく説明されています。まあ、とりあえず何かが入ったら固まりにくくなるんだなと思ってもらえばいいです。

 さて、話を戻しましょう。天然の氷は不純物が少なく、人工の氷は不純物が多いという話をしました。これと上の事実を重ねると、天然の氷のほうが人工の氷よりも凝固点(水が氷になったり、氷が溶けて水になる温度)が高いということになります。つまりは、天然の氷は0℃でも氷だけども人工の氷は0℃では水になってしまっているということです。

融点の違いが頭痛を起こす起こさないに影響

 さて、ここまでで言えることは天然の氷は0℃でも氷だけども人工の氷は0℃では水になってしまうということでしたね。

 実際に提供されるかき氷はどちらも氷ですね。ただ、ここに上のことを合わせると天然かき氷と人工かき氷で違いがあるとわかるはずです。天然のかき氷のほうは0℃ぐらいだけれども人工のかき氷はもっと低い温度であるということです。もし、人工のかき氷が0℃であるとすると私たちの前にはシロップ入りの水しか出てこないはずですからね。

 さて、もうここまでくれば簡単です。天然のかき氷のほうが同じ氷でも温度が高いのです。そのため、冷たさが原因で起きるアイスクリーム頭痛が人工のものに比べると起きにくいということです。

 長かったですが、意外に単純な話だったと思います。ちょっと僕の説明が下手だったかもしれませんが……

 まとめると、「人工の氷は不純物が多く含まれているため、氷として存在するには0℃よりも低い温度である必要があり、その結果冷たさが原因で起きるアイスクリーム頭痛が起きやすい。天然の氷は不純物をあまり含まないため、氷として存在するには0℃程度でよく、アイスクリーム頭痛が人工のものと比べると起きにくい。」こんな感じですかね。

 

 長々と書きましたが、話のネタになれば幸いです。ではでは~~。

 

追記 (2019/9/2)

    本編中ではあくまで理論的な話をしているため0℃の氷のかき氷などと書いています。調べてみると、実際に提供される人工の氷のかき氷は-10℃前後、天然の場合は-5℃前後だそうです。

    また、調べていてわかったことなのですが天然氷の方が硬いため細かく削ることができ、より表面積を増やすことで早く溶けるようになるそうです。その結果、感覚神経に刺激を与えている時間が少ないんだとか。

 

この追記のソースはこちらです。

天然氷のカキ氷がふわふわでキーンとしないワケを科学的に解説 - ライブドアニュース